2011年4月3日日曜日
メルトダウンは(21)
● 毎日.jp より
● 毎日新聞より
『
毎日.jp 毎日新聞 2011年4月3日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110403ddm001040066000c.html
東日本大震災:福島第1原発事故 2号機の汚染水、直接海に 初の確認、立て坑に亀裂
◇応急作業も流出止まらず
東京電力は2日、福島第1原発2号機の取水口付近でピットと呼ばれるコンクリート製立て坑から毎時1000ミリシーベルトを超す高い放射線量を持つ汚染水が見つかったと発表した。
側面には亀裂が入り、ピット内の水が海に流出していた。
これまでに汚染水が見つかったトレンチ(立て坑)から流れ込んだとみられる。
東電はピットにコンクリートを流し込み、亀裂を応急的にふさぐ作業を始めたが、水の流出を止められず、3日、特殊な樹脂を使って食い止め作業を実施する。
経済産業省原子力安全・保安院は、第1原発付近の海水から検出された高濃度の放射性物質の漏えいルートの一つとみている。
東電によると、水の流出が見つかったのは2日午前9時半ごろ。
ピットは電源ケーブルなどが収められ、長さ1・9メートル、幅1・2メートルで深さ2メートル。水が約10~20センチたまっており、放射線量を測ったところ、水面から約1・2~1・4メートル地点で毎時1000ミリシーベルトを超え、地表付近のピット最上部で毎時400ミリシーベルトあった。
ピットの海に面している部分に縦約20センチの亀裂があり、水が流れ出ていたという。
東電がピット内の汚染水とピット近くの海水を分析した結果、いずれも非常に高い濃度の放射性ヨウ素131が検出された。
同様の汚染水は2号機のタービン建屋や、配管やケーブルなどを収めたトレンチでも見つかっているが、海への流出が確認されたのは初めて。
東電の調査で、タービン建屋からピットに通じる電源トレンチ(電線が通る管)と、これまで汚染水が見つかったトレンチは、海側でつながっていることが判明。
ピット内の汚染水とトレンチ内の汚染水に含まれる放射性ヨウ素131などの放射性物質がほぼ同レベルの高い濃度であることも確認され、トレンチから汚染水が流れ込んだとみられる。
東電は1日の調査で放射線量が高いこのピットを発見、2日朝に再調査して汚染水を見つけた。
発見が遅れたことについて、
「電源トレンチに汚染水が入ってくることに思いが至らなかった。
パトロールが十分でなく問題だったと思う」
と話している。
2号機以外の同様のピットでは水の流出などは確認できなかった
という。
東電は2日午後、コンクリート計5立方メートルを流してピットを満杯に埋めたが、汚染水の流出は止まらなかった。
東電は3日朝から、両トレンチがつながっている部分に穴を開け、水を吸収して膨らむ特殊な樹脂を流し込んで止水を試みる。
保安院は2日、東電に対し、従来実施してきた海水中に含まれる放射性物質のモニタリングに加え、2号機周辺で同様の亀裂箇所の有無を確認し、流出箇所周辺の複数地点で海水を採取して調査するよう指示した。
西山英彦審議官は
「放水口付近の海水中の(放射性物質の濃度)値が上がってきており、原因を突き止めたいと思っていたが、これも一つのソース(漏えい源)かもしれない」
と述べた。
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● TBS News
『
asahi.com 2011年4月3日10時36分
http://www.asahi.com/politics/update/0403/TKY201104030041.html
放射性物質止まる時期「数カ月後が目標」 細野補佐官
東京電力福島第一原子力発電所の事故対応を担当している細野豪志首相補佐官は3日朝、民放のテレビ番組に出演し、事故に伴う放射性物質の放出を止められる時期について
「おそらく数カ月後が一つの目標になる」
と述べた。
細野氏は
「国民に不安を与えないためにも目標を設定すること(が大事だ)。
原子炉を冷却する仕組みを完全に作って安定させるという目標がある。
試行錯誤で行っていることを説明する時期が来た」
と述べ、放射性物質の放出が止まる時期の見通しを語った。
細野氏は3月15日に東電本店内に設置した「福島原子力発電所事故対策統合本部」(本部長=菅直人首相)に常駐し、政府と東電との調整のほか、米国との協力の統括役を務めている。
細野氏は一方で、
「使用済み核燃料が1万本以上あり、処理するのに相当時間がかかる」
とも指摘。
放射性物質の放出を食い止めても、事態の完全収束まではさらに時間がかかるとの見通しも示した。
細野氏はまた、番組後に記者団に対し
「事故発生直後は炉心溶融(メルトダウン)の危機的な状況を経験したし、原子炉格納容器が破断するのではないかという危機的状況も経験した。
しかし、そういう状況は脱した。
若干落ち着きを取り戻している」
と説明した。
』
『
テレ朝ニュース 2011/04/03 00:25
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210402040.html
【地震】新たに199人の遺体を収容 自衛隊など
自衛隊と米軍などによる大規模な捜索は2日目を終え、これまでに199人の遺体を収容しました。
捜索は福島第一原発の半径30キロ圏内を除く岩手、宮城、福島の沿岸部を中心に行われ、自衛隊と米軍合わせて航空機120機、艦艇65隻、人員2万5000人と海上保安庁などが参加しています。
過去に例のない大規模な態勢でありながら、2日間で収容した遺体は自衛隊、在日米軍、海上保安庁合わせて199人にとどまっています。
警察庁のまとめによると、東日本大震災では、これまでに約1万2000人が亡くなっていて、いまだに1万5000人以上の行方が分かっていません。
捜索は3日まで行われます。
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『
毎日.jp 2011年4月2日 21時21分
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110403k0000m040125000c.html
汚染水 移動の「玉突き作戦」が進行
福島第1原発1~4号機タービン建屋地下などで放射能を帯びた汚染水が見つかった問題で、経済産業省原子力安全・保安院は2日、津波の影響とみられる浸 水で使用できなくなっている汚染水処理施設「集中環境施設」の一つの建屋を汚染水のタンクとして利用する計画があることを明らかにした。
汚染水を入れる前の同施設内の水は巨大タンクを持つ人工の浮き島「メガフロート」に移す案も浮上、原子炉などの安定化のカギとなる冷却機能の復旧作業に向け大掛かりな準備が進められている。
汚染水の一時貯蔵場所
1~3号機のタービン建屋では汚染水を復水器に入れるための「玉突き作戦」が進行している。
復水器の水の移し先である「復水貯蔵タンク」を空にするため、復水貯蔵タンクの水を別の「サージタンク」に移す。
1号機は貯蔵タンクからサージタンクへの移送作業が2日に終了。
既に貯蔵タンクからサージタンクへの移送を終えた2号機と3号機のうち、2号機は2日、復水器から貯蔵タンクへ移す作業が行われた。
しかし、タービン建屋脇のトレンチ(立て坑)などにたまっているものを含めると、汚染水は数万トンと予想され、タンクだけでは収容しきれない可能性がある。
そこで、集中環境施設の建屋をタンクにする計画が持ち上がった。
集中環境施設は本来、1~4号機から出た放射性物質を含む水を処理する施設。
地下だけで約5万4000トンの水をためることができる。
汚染水の貯水先として候補になっている建屋は、汚染水を蒸気にし、放射性物質を分離して取り除いたり、フィルターを通すことで放射性物質を除去する設備を持つが、津波で被災した。
水の放射線量は微量という。
同施設内の水は、鋼鉄製で内部に約1万トンのタンクを持つメガフロートに移すことを考えているという。
他に同施設内の水の移送先として、原子炉への真水注入のため同原発専用港に到着した米軍のバージ船(はしけ)も候補に挙がっている。
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== 東日本大震災 ==
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