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これから、「ジャパン・バッシング」が激しさを増してくる。
国民には心から同情するといいながら、片方では「叩き」に邁進する構図が浮かび上がってくる。
経済が不況にになれば、さらに加速度が加わる。
「金の切れ目が縁の切れ目」
となりうるかもしれない。
「みすぼらしい孤児日本と中国お嬢様」
の姿が目に浮かぶ。
ならないかもしれないが、その程度のことは覚悟していたほうがいい。
そんな中、ちょっといいニュースがあった。
『
NHKニュース 4月7日 18時0分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110407/k10015162961000.html
豪政府 日本支援ウェブサイト
東日本大震災の被災者へ義援金を送る方法などの情報を集めたウェブサイトを、オーストラリア政府が立ち上げました。
このウェブサイトは、東日本大震災からの復興を何らかの形で支援したいという機運がオーストラリア国内で高まっていることに応えて、外務貿易省が、7日、立ち上げました。
サイトでは、東日本大震災の被災地は現在も大量のがれきや倒壊した建物などで危険な状態が続いていると説明し、物資を送るといった方法よりも現金を送るのが最も効果的な支援だとしています。
そのうえで、サイトでは、オーストラリアから義援金を送る場合の窓口となるオーストラリア赤十字をはじめ、被災地で支援活動を行っている団体の連絡先などの情報を提供しているほか、オーストラリアの各都市と姉妹都市の提携を結んでいる日本の都市のリストも掲載されています。
外務貿易省は、また、インターネット上に短い文章を投稿するツイッターを通じて、日本への渡航情報や被災地の情報についても提供することにしています。
オーストラリアのラッド外相は
「このサイトを通じて、オーストラリアの政府と市民が一緒になって日本を支援し続けるという思いを伝えたい」
というコメントを発表しています。
』
ラッド外相というのは、前の首相。
首相になったとき、まず中国を訪問した。
これまでの慣例では通常なら日本が第一訪問国となるのだが、ラッド首相は第一訪問国に中国を選んだ人物である。
それが効を奏したのか、オーストラリアは中国の恩恵をうけて、アメリカドルと対等に渡り合えるほどになった。
言い換えれば、
「オーストラリアは中国の背に乗ったラッキーカントリー」
になれたといえる。
日本は今後、間違いなく沈んでいく。
オーストラリアにとって、日本は過去の国になっていく。
でもこういう時期、日本は是非にでもオーストラリアの援助が欲しい。
天然ガス、製鉄に使う石炭、それに鉄鉱石そのもの。
再建には絶対に必要なものをこの国はもっている。
それだけだろうか。
旧来タイプの数値を求める経済復興なら人件費の安いアジアが'一番だろう。
が、日本の復興はそういう形で行われるとは思えない。
日本にとって「思ってもみなかったこと」が起こりうるもっとも確率の高い国がオーストラリアなのだ。
余震さめやらぬ東日本の企業が西日本に、あるいは労働賃金の安い東南アジアにシフトし、産業が空洞化するといわれている。
高賃金、インフレの物価高のこの国は日本の復興にほとんど出番がないといえる。
だからこそ、この国が思ってもみなかったきっかけになりうるのだ。
もちろん、具体的にどうというモノや数字を挙げることはできないが、この国が日本の復興に大きな力になることだけはありうるような気がしている。
これは私が住んでいることによる贔屓倒しかもしれない。
ぐるりと日本の周りを見て、思いがけないきっかけを与えてくれそうな国は、
モンゴルとオーストラリア
の2カ国のように目に映るのだが。
これは、単なる希望的思いかもしれませんが。
『
NNA.ASIA オーストラリア 2011年4月7日(木曜日)
http://news.nna.jp/free/news/20110407aud002A.html
メルボルン工場、生産停止ない:豪トヨタが強調
6日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューは、東日本大震災の影響で、トヨタ・オーストラリア(豪トヨタ)のメルボルン工場が一時的に生産を停止する可能性があると伝えた。
同社は先に、北米の全14工場での生産を中止する可能性があると伝えられたばかり。
これらについてトヨタ自動車本社広報は、
「部品の豪州輸出は継続しており、停止することはない」
と報道内容を全面的に否定した。
同紙は、トヨタが3月29日に部品サプライヤー向けに
「生産を停止する可能性がある」
と伝えたとし、日本からの自動車部品の供給が滞っているもようだとしていた。
これについて、トヨタ本社広報はNNA豪州の取材に対し
「日本国内の部品メーカーは震災の影響を受けているものの、海外への部品輸出は調整しながら行っている。
日本から豪州への部品輸出は継続中で、生産に大きな影響はない」
と強調した。
今後もメルボルン工場の一時操業停止はないという。
また現地の豪トヨタ広報担当であるグレン・キャンベル氏は
「生産を継続するため努力している。
部品の在庫もあり、日本からの輸入も継続しているため、4月は予定通り生産できる」
と述べた。
また、先月から始まった労使交渉との関係でも問題は出ていないという。
ただし、日本の部品メーカーの復興状況が不透明なため、5月以降に日本からの部品が不足する懸念は依然としてあるとの見方も一部に出ている。
豪トヨタは、メルボルン工場で「カムリ」「カムリ・ハイブリッド」「オーリオン(カムリの豪州向けデザイン)」とエンジンの生産を行っている。
■3月販売はトップ
3月の豪州市場での販売台数は、トヨタが1万8,466台とトップ。
次いでGM(ゼネラル・モーターズ)系ホールデンが1万816台、フォードが8,698 台と続いた。
トヨタは豪州全体で従業員4,790人を抱える。
2010年の販売台数は21万4,718台で、そのうち現地生産台数は11万9,455台。
輸出は8万2,670台。2009/10年度の売上高は86億豪ドル(約7,614億円)だった。
ホールデンやフォードも、豪州国内での生産に震災の影響はないとしている。
』
[◆ その後]
『
25today.com 2011年4月09日
http://www.25today.com/news/2011/04/post_5418.php
日本支援関連ウェブサイト立ち上げ
ラッド外相、ブリスベンで発表
日本のメディアを通して、地震・津波・放射能の被災地の臨時態勢が長引くにつれて救援のもたつきが伝わってくる。
一方、オーストラリアでは、4月7日、ケビン・ラッド外相が、日本の地震・津波被災者を援助するオーストラリア人を支援する「一括窓口」ウェブサイトを発表した。
ブリスベンで外相が70人余りの海外外交官を前に語ったところによれば、
「本州東北部を襲った災害の大きさに、何らかの援助をしたいというオーストラリア人が多数にのぼり、この自然災害への反響の大きさにウェブサイトを用意することを考えた」
と述べている。
『The Australia Helps Japan(オーストラリアは日本を助ける)』
と名づけられたこのウェブ・ポータルは豪外務省(DFAT)が運営し、大小にかかわらず寄付などの一括窓口になり、同時に支援を考えている個人、企業、団体は、被災地で活動している救済機関を見つけることができる。
また、被災現地の学校や行政機関、日本とオーストラリアの間の姉妹都市などの関係のある地域のネットワークなどを見つけることもできる。
ラッド外相は、
「政府は、どうやれば日本を助けることができるかを知りたいオーストラリア国民に分かりやすい一括窓口を提供することが必要と考えた。
ささいなジェスチャーかも知れないし、大きなジェスチャーになるかも知れない。
それでも、外務省を通してこのささいな方法で日本の復興を支援できればと望んでいる」
と述べている。
同時に、DFATでは、海外渡航を計画している国民に迅速的確な情報を効果的に伝えるため、近々ツイター・アカウントを設立する計画だと語った。(AAP)
』
『
25today.com 2011年4月09日
http://www.25today.com/news/2011/04/post_5419.php
「天災は忘れた頃にやって来る」
連邦司法長官が警鐘
4月7日、ロバート・マクレランド司法長官は、
「QLD州の水害やサイクロン・ヤジ、VIC州のブッシュファイアなど壊滅的な自然災害を経験しているのに、国民の大多数は未だに天災を甘く見ている」
と警鐘を鳴らした。
マクレランド長官は、メルボルンで開かれた経済界の集まりで、
「これまでの災害で少しは我々も学んだが、ニュージーランドや日本に比べるとまだまだ油断している」
と語った。
さらに、
「救急医薬品、少額の金、家族写真やビデオなど緊急事態に備えて持ち出せるような緊急キットを用意している世帯は少ない。
地域社会としても、ニュージーランドや日本のように非常事態に備えた計画を用意することではまだまだ遅れている。
これまでに少しは進歩もあったが、もっと緊急に非常事態計画を編成すべきではないか。
ハワイの津波警報体制や学校の緊急避難訓練なども、オーストラリアの災害対策計画に比べてはるかに進んでいる」
としている。
マクレランド長官のコメントは、企業や工場で、自然災害や大規模な設備故障などに備え、現実に災害や故障が起きた場合にも迅速に復旧する具体的な計画の作成を指導する出版物の発表会で行われたもの。
長官は、
「今年、オーストラリアや周辺地域で自然災害が頻発したことは、災害に備えることがどれほど大事かを教えてくれた。
極端な場合では、日本の原発事故は、今や世界の原発産業全体にとって災害と言っていいほどの逆宣伝になってしまっている。
小さいところでは、災害に対応できなかったり、できても十分ではなかったりすれば、経営全体に大きなダメージがあり得る。
一方で、災害に迅速に対応して成功した例もある。
2005年にアメリカ南部を襲ったハリケーン・カトリーナでは、ニューオーリンズが壊滅的な災害に見舞われ、ある大手銀行はニューオーリンズ本社を失ったが、迅速に各所に出張所を設立し、住民の現金引き出し便宜を図った。
この
「bank in a box(電話ボックス風の銀行出張所の意味か)」
のアイデアは、2009年のVIC州大火「黒い土曜日」ブッシュファイア時にも活かされ、QLD州を襲った水害やヤジの際にも被災者の便宜で大きな役割を果たした。
ヤジの後、電力会社は迅速に電力作業員を出動させ、迅速に送電を回復した。
ここにも2006年のサイクロン・ラリー(Larry)被災で学んだ教訓が活きている」と語った。(AAP)
』
== 東日本大震災 ==
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