2011年4月8日金曜日

メルトダウンは(26):揺れる大地

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● 海域で発生した主な地震の余震回数比較 (マグニチュード5.0以上)
  6日正午現在:   毎日.jp より




テレ朝ニュース 2011/04/08  05:50
http://news.tv-asahi.co.jp/news/web/html/210408005.html

【地震】宮城県で6強、M7.4 最大震度の余震

7日午後11時32分ごろ、宮城県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震がありました。

 各地の震度は、震度6強が仙台市宮城野区と宮城県栗原市、震度6弱が岩手県釜石市と大船渡市などでした。
 この地震で一時、東北地方の太平洋沿岸に津波警報などが出されましたが津波は観測されず、8日午前0時55分に解除されました。
 気象庁は、先月11日に起きた地震の余震としては最大の震度で、今後も最大で震度6強の余震が起きる可能性があるとして警戒を呼びかけています。
 警察によると、8日午前3時現在、東北地方で少なくとも27人が重軽傷を負ったということです。




テレ朝ニュース 2011/04/08 05:50
http://news.tv-asahi.co.jp/news/web/html/210408006.html

【原発】福島第一原発など被害なし 注水は継続

太平洋側にある各地の原子力関連施設に今のところ大きな被害は確認されていません。

 東京電力などによると、福島第一原発の1号機から3 号機の原子炉への注水はこれまで通り続けられています。
 また、周辺の放射線の値にも異常はないということです。
 当時、敷地内にいた作業員らは退避して、けが人はいませんでした。
 福島第二原発についても異常は確認されていません。

 一方、東北電力の女川原発は、起動していた外部電源のうち3系統が落ちましたが、残る1系統は確保され電力は供給されています。
 使用済み燃料プールの冷却システムが一時停止しましたが、復旧しています。

 また、青森県六ヶ所村の再処理工場では、外部電源が遮断されましたが、非常用ディーゼル発電機で電力が供給されています。
 同じ青森県にある東通原発でも異常は確認されていません。





毎日.jp 2011年4月8日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110408dde001040040000c.html

東日本大震災:余震震度6強 女川原発、建屋内で汚染水漏れ 冷却一時停止

 7日深夜に起きた最大震度6強を観測した東日本大震災の余震(マグニチュード7・4)で、東北地方の原発関連施設は、一部で停電のため外部電源が遮断されるなどの影響が出たが、非常用電源などで対応した。
 先月から運転停止中の東北電力女川原発では、微量の放射性物質を含む使用済み核燃料プールの水が建屋内にこぼれたが、環境への影響はなかった。
 東京電力福島第一原発では、外部電源は確保され施設への影響がないとして、復旧作業を続けた。

 東北電力によると、女川原発では、計器の誤作動で1~3号機の使用済み核燃料プールの冷却システムが一時停止したが、約1時間後に復旧し、異常な温度上昇はなかった。
 1号機で2・3リットル、2号機3・8リットル、3号機1・8リットルの微量の放射性物質を含む水が揺れで建屋内にこぼれた。
 また、外部電源3系統中2系統が遮断され、1系統で対応している。

 東北電力東通原発(運転停止中)は外部電源が遮断した直後に非常用ディーゼル発電機が作動したが、8日未明に外部電源が復旧。
 原子炉や燃料プールへの影響はなかった。

 日本原燃六ケ所再処理工場(使用前検査中)でも外部電源が一時遮断され非常用発電機で対応。
 北海道電力泊原発は東北地方への電力供給ができなくなり、発電量を抑えるため一時1、2号機の出力を90%にして運転した。

 一方、東電は8日午前、福島第1、2原発と柏崎刈羽原発では新たな損傷や、電源のトラブルはなかったと発表した。
 1号機の原子炉格納容器への窒素ガス注入は順調に行われている。





毎日.jp 2011年4月7日 2時30分(最終更新 4月7日 2時55分)
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110407k0000m040172000c.html

東日本大震災:余震M5以上400回 年平均の3倍超


● 海域で発生した主な地震の余震回数比較(マグニチュード5.0以上)

 国内史上最大のマグニチュード(M)9.0を記録した東日本大震災で、気象庁が観測したM5以上の余震が400回に迫ろうとしている。
 過去10年に日本全体で起きたM5以上の地震は年平均120回程度で推移したが、大震災から1カ月足らずで3年分を超えた。
 気象庁が示す余震域の外側でも、東日本の内陸部で誘発されたとみられる地震活動が続いている。
 専門家は、東日本全域で、誘発地震を含めた広い意味での
 「余震」が1年近く続く
とみて注意を呼びかけている。

 気象庁によると、6日までに東日本太平洋沖の震源域(長さ500キロ)周辺で発生したM5以上の余震は394回(同日午後5時現在)。
 このうちM6以上は66回、M7以上は3回。
 最大震度4以上を観測した余震は90回だった。
 気象庁地震予知情報課は「観測史上最多。
 過去の大きな地震と比べても群を抜いて多い」と話す。

 中部地方以東の内陸部でも長野県北部(M6.7)や静岡県東部(M6.4)など大震災に誘発されたとみられる地震が起きた。
 富士山や長野・岐阜県境にある焼岳などの火山周辺でも地震活動が活発化している。

 名古屋大の田所敬一准教授(地震学)によれば、これらの誘発地震には(1)東日本大震災の断層の走向と似ている(2)東西方向に引っ張られて起きる「正断層型」--などの共通点がある。
 大震災後、牡鹿半島(宮城県)が、震源のある東南東方向に約5.3メートル移動するなど大きな地殻変動があり、日本列島を引っ張る力が東日本内陸の地震を誘発している可能性があるという。
 田所准教授は「例えば映画のチケットを引っ張るとミシン目で破れるように、地殻の弱い所に引っ張りの力が働き、誘発地震が発生しているのではないか」と説明する。

 東京大地震研究所は
 「M9クラスの地震では、最大の余震が1年以上先に起こることも考えられる。
 誘発地震も含めた広い意味での余震は東日本全域で起こると考えて備えてほしい」
としている。



 福島第一原発の対策状況は。
 「わずかながら改善がみられる」といった状態っである。


NHKニュース 2011年4月8日 6時33分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110408/k10015173501000.html

IAEA“原発 改善の兆し”

IAEA=国際原子力機関は福島第一原子力発電所の事故について、
 「依然深刻であるものの外部電源への切り替えなどわずかながら改善の兆しがある
として、日本の対策に進展がみられるとの見方を示しました。

 IAEAは7日、オーストリアのウィーンの本部で福島第一原発事故の状況について記者会見を開きました。
 この中で、IAEAのフローリー事務次長は
 「事故の状況は依然深刻であるものの外部電源への切り替えなどわずかながら改善の兆しがある」
と述べ、日本の対策に進展がみられるとの見方を示しました。
 また、日本政府の要請を受けて、日本に派遣した原子炉の専門家2人が福島第一原発を訪問したことも明らかにしました。
 関係者によりますと、この2人は今月6日におよそ5時間にわたって福島第一原発のすべての原子炉の状況を外側から調査したほか、担当者から説明もうけたということです。
 IAEAでは、こうして得られた情報や日本から提供されるデータをもとに今後も注意深く状況を分析していくとしています。





毎日.jp 2011年4月8日 2時41分
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20110408k0000m070162000c.html

社説:原発震災 中長期の見通しも示せ

 原発災害は収束の時期がみえてこない。
 これほど長く続く原発事故は世界にも例がない。
 原子力安全委員会は「既存の防災対策の枠を超えている」との見方を示している。

 東京電力も政府も、中長期的な見通しを踏まえ、さまざまな対応策を立てていく時期にきている。
 その際には、原発周辺から避難している多数の人々の今後の暮らしに、きちんと思いをはせてほしい。

 今、現場は、汚染水対策や格納容器の爆発を防ぐための窒素封入作業に追われている。
 こうした作業は、事故対策を妨げる「副作用」を抑えているようなものだ。

 本来の事故収束の第1段階は、すべての原子炉を安定した冷却に持ち込み、放射性物質の外部への漏えいを止めることだ。

 そのためには、外部から注水せずに核燃料の熱を取り除く閉じた循環系を確立しなくてはならない。
 通常は「残留熱除去系」がその役目を果たすが、放射性物質の汚染に阻まれ復旧作業が進まない。
 状況を見極め、新たな熱除去系を外から導入することも検討した方がいい。

 ただ、いずれにしても、簡単な作業ではない。
 数カ月という政府の見通しを上回ることもあるだろう。

 収束の第1段階が達成されても、核燃料はさらに何年も冷やし続けなくてはならない。
 その先には、どのように廃炉を進めるかという課題が待ち受ける。

 こうした長い対策の入り口にあって、政府の緊急時対応はすでに実態にあわなくなっている。

 そもそも、20~30キロ圏内の住民に出されている屋内退避の指示は、何カ月も続くことを前提にしていない。
 政府が新たな指針を検討しているのは当然だ。
 すみやかに決定し、住民に丁寧に説明した上で、その暮らしを支えていってもらいたい。

 避難指示が出ている20キロ圏内では一時帰宅の要望がある。
 二重三重の災害に見舞われ着の身着のままで避難した人々の願いはよくわかる。
 安全に十分注意しつつ、かなえたい。

 さらに、住民にとって必要なのは、その先の中長期的な見通しだ。
 本当に自宅に戻れるのは数カ月後なのか、それとも数年後なのか。
 場合によっては再び戻れないという覚悟がいるのか。

 これらの見通しは、今後、事態が悪化することがあるかどうかにも、作業の進み具合にもかかっている。
 予測が難しいことはわかる。

 しかし、幅をもたせた上で、東電も政府も、見通しを語るべきだ。
 そうしなければ、人々は将来の生活設計が立てられない。
 悪い情報より、あいまいな状況が、人々の気持ちをくじくことがあるのを忘れてはならない。







== 東日本大震災 == 



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